気まぐれソムリエのワイン語り~その9~
今回はワインの銘醸産地 フランスの首都パリから日帰りできる一番近いワイン産地!!
シャンパーニュのご紹介。
観光先進国であるフランス。
もちろんパリ発の観光バスってたくさんあってものすごく便利なんです。
バスに通訳が乗ってくれるんですが
私が乗ったことのあるバスには英語・フランス語・スペイン語・イタリア語・日本語の5人の通訳の方が同乗していました。
当時、ソムリエ試験を受験する前で、勉強はしていましたのでワインや
料理のフランス語は読めたのですが、会話は難しくて・・・
ものすごく助かったことを覚えています。
さて、以前もお話しました通り
「シャンパーニュ」を名乗るには、AOC規定(アペラシオンオリジンコントローレ=)という細かな規定をクリアしなければ「シャンパーニュ」を名乗ることが出来ません。
・・ちなみに「シャンパン」は「シャンパーニュ」の英語読みです。(Champagne)
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、シャンパーニュは5気圧のガス圧を持った発泡ワインです。
ガス圧についても以前書きましたが、1センチ四方を1センチ持ち上げる力を表していて・・「5気圧とはイギリスにある2階建てバスのタイヤの気圧と同じ」だそうです。そんなガス圧・・飲めないですよね。
ちなみに、某サイダーのガス圧は2.2~3.3だそうです。
大きく泡が不規則に出てくるのはガスを工業的(タンク内にて人工的に吹き込みすること)の特徴で、「シャンパーニュ」はあのワインの瓶の中で発酵という炭酸ガスを生産する化学反応によるもので、長い時間をかけてワインの中に溶かし込んでいったものになります。・・
ちなみに炭酸ガスは水に溶ける性質があります。
で、発酵・・・アルコール発酵ですが・・この「シャンパーニュ」は2回するのです。
アルコール発酵とは
果汁(果糖) + 酵母 → アルコール + 炭酸ガス + ( 熱量 )
あえて化学式は書きませんが(笑)
アルコール発酵とは果汁などに含まれる糖が酵母によってアルコールと炭酸ガスに変化する化学式です。
単純に表すと・・ですが。
実はこの化学式は1つに表されていますが、アルコールと炭酸ガスになるまでにたくさんの作用があり、もちろん環境(温度、湿度など)によってアルコールや炭酸ガス以外の産物を産むこともあります。
このお話は・・聞きに来てください(笑)
甘さの糖がアルコールへと変化するので、糖が高いほどアルコール度数が高くなりやすくて、糖分が少ないとアルコール度数が低い頼りないものになります。
で、「シャンパーニュ」は2回発酵なので、原料はワインです。ワインの糖分は1回アルコール発酵しているので「補糖」と、酵母を添加して瓶詰め。王冠で蓋をして・・・2回目のアルコール発酵を促し、長い時間をかけて(大体15か月~36か月くらい)発酵から出たガスがワインに溶け込んでいきます。
その間も職人さんの愛情をたくさん受けて「シャンパーニュ」は造られていきます。この職人さんはすごいんです!! ハイ。
が、その話はまた・・・。
で、シャンパーニュを造るワインの原料となるぶどうは7種類。
あるにもかかわらず、なんと、99%は3種類のぶどうが占めているのです。白ぶどう品種の シャルドネ 。
黒ぶどう品種のピノ・ノワール ピノ・ムニエ 。
AOC規定ではあと4種類の白ブドウ品種が記載されていますが、1%も満たない収量なので、今回ははぶきます。(ごめんなさい)
で、黒ぶどう品種 ピノ・ノワール と ピノ・ムニエ だけで造られると黒い皮に由来する香りや味わいがワインに溶け込みますし、白ぶどう品種 シャルドネ だけで造られるとキリリっとしていて爽快感があふれていて強い酸味が生き生きとした味わいを楽しむことができます。
そして、これはシャンパーニュのラベルをみれば分るんです。
Blanc de blanc は 白ブドウのみで造りましたという意味です。
Blanc de noir は 黒ブドウのみで造りましたという意味です。
スタンダードなクラス(年号のないタイプ)は白ブドウ黒ブドウを混ぜて造ったワインをその年のものを主体に遡って5年間のワインを混ぜて2次発酵をさせてシャンパーニュを造ります。
これはシャンパーニュにだけ認められた独特な規定です。
ワインは生鮮果実を原料として造るので、収穫した年号が入ります。
が、
シャンパーニュはワインを原料としているので安定した味わいを作るために複数年のワインをブレンドするので、中には収穫したワインのみで「シャンパーニュ」を造り年号をボトルに記載したものもあります。
・・・もちろん!! Blanc dde blanc 、 Blanc de noir 、 ヴィンテージ シャンパーニュ はプレミアムなシャンパーニュなので
スタンダードなものよりもお高くなっております。
大切に味わって飲みたいですね。
さて、どうやって飲みましょうか。
シャンパーニュは・・・やはり・・乾杯のワインですよね。そう!!門出のワイン!!
1番目に飲みます。
「とりあえずビール!」ではないですが(笑)
立ち上ってくる細かで規則正しく豊かな泡立ちは最初に手にする華やかさは他の飲み物にはないものではないでしょうか。
その泡立ちをずっと見ていたくなるのは私だけではないはず・・・。
「いいものはそれだけでつまみはいらない!!」
というごもっともな意見もあると思いますが、
長い年数と職人さんの愛情を受けたとっておきの「シャンパーニュ」をより豊かな飲み物にするために料理と一緒に楽しんでください。
飲み物と料理の値段は同じもので・・が基本と言われます。
何度か紹介していますがリーズナブルなワインは気軽に楽しめる料理(家庭で楽しめる)を。
とっておきのワインはグラスや温度など扱いもちょっと気を使ってあげるとより豊かで記憶に残るものとなるでしょう。
自己判断するよりも、ワインのプロの判断に任せるのもいいかもしれません。
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